離婚調停の前に揃えておきたい不動産資料チェックリスト

調停で不動産が争点になりそうなら、申立ての前後で資料を揃えておくと進行がスムーズです。登記・ローン・税金・管理費の各資料の入手先と、コピーを取っておくべき理由を解説します。

著者:吉田 健人·読了 約3分
離婚調停の前に揃えておきたい不動産資料チェックリスト

離婚調停で不動産の財産分与が争点になる場合、資料が揃っているかどうかで進行の速さが変わります。調停が始まってから慌てて集めるより、申立ての前後で揃えておくのが得策です。入手先と合わせてまとめました。

権利関係の資料

登記事項証明書(登記簿謄本)。物件の名義・持分・抵当権の状況がわかる基本資料です。法務局の窓口またはオンライン(登記情報提供サービス)で誰でも取得できます。相手方名義の物件でも取得可能です。

購入時の売買契約書・重要事項説明書。購入価格は特有財産の按分計算などで必要になります。手元にない場合、仲介した不動産会社に写しが残っていることがあります。

ローンの資料

残高証明書または返済予定表。借入先の金融機関で発行してもらえます。オーバーローンかどうかの判定、代償金の計算に必須です。名義人しか取得できないため、相手方名義のローンは開示を求めることになります(調停での開示の進め方は弁護士にご相談ください)。

金銭消費貸借契約書。ペアローン・連帯債務・連帯保証の別がわかります。離婚後のローンの整理を考えるうえで重要です。

税金・維持費の資料

固定資産税の納税通知書(課税明細書)。毎年春に届くものです。固定資産税評価額はそのまま時価には使えませんが、物件の面積・構造の確認資料として有用です。紛失した場合は市区町村で評価証明書を取得できます。

マンションの場合:管理費・修繕積立金の額がわかる資料。月々の負担額に加え、修繕積立金の積立状況(重要事項調査報告書で確認できます)は物件の価値に影響します。

別居前にしかできないこと

別居してしまうと、自宅内にある資料へのアクセスが難しくなります。上記の資料のうち自宅に保管されているものは、別居前にコピーを取っておくことを強くおすすめします。購入時の契約書、ローンの契約書、リフォームの請負契約書などは、後から再入手しにくい資料です。

また、室内の状況(リフォーム箇所、設備、損耗)の写真を撮っておくと、後日の評価で室内に立ち入れない場合の資料になります。

資料が揃ったら

これらの資料が揃っていれば、不動産鑑定士への相談も見積りも速く進みます。当事務所では、資料一式を拝見して「この事案で評価を取る意味があるか」からお答えしています。調停の期日が決まっている場合は、期日から逆算したスケジュールもあわせてご提案します。

免責事項

本記事は不動産鑑定評価の観点からの一般的な情報提供を目的としています。個別の税務に関する助言は税理士、法務に関する助言は弁護士など各専門家へお問い合わせください。記載内容は執筆時点の情報に基づいており、最新の制度・判例等により取り扱いが変わる可能性があります。

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